メタル基板
METAL SUBSTRATE
高輝度LEDなどの高出力・高発熱の部品が増えるに従い、部品の発熱が課題となっています。
当社はLED開発への参加をきっかけに、多様な部品について放熱ノウハウを蓄積してきました。
その一つがメタル基板の利用です。
メタル基板は、ベースもしくはコアに金属を用い、部品の熱を筐体やヒートシンクに伝導させることができます。
従来はセラミック基板が使用されていましたが、コストや衝撃耐性を考慮しメタル基板が選定される場面が増えています。
また、これからのパワーエレクトロニクス分野でも放熱技術が欠かせません。
SIC、GAN、AMPなど、メタルベース基板を必要とするデバイスが多くなっています。
課題解決のための提案として、下記のようなことを行っています。
- 熱伝導/直接熱を伝えて放熱フィン、筺体などで拡散し放熱させる。
- 対流/三次元的に考慮した設計による空気対流を活用して機器外部に放出させる。
- 輻射/熱を電磁波に変換し発熱体から取り出す。高い放射率のレジストを使用する。
放熱設計された製品の放熱部品実装にはレベルの高い技術、設備と経験が必要です。
温度プロファイルを取り、急激に温度が下がらないような工夫をするなどのノウハウが一例です。
また、半田クラック対策、ボイド対策などの実装改善事例も経験しております。
当社の豊富な経験を活かし、お客様のご要望品質に応えられるような提案と対応をさせていただきます。
放熱に関してお悩みのお客様は、ぜひ一度、当社にご相談ください。
[金属基板の特長]
ベースに金属 (アルミ・銅) を使用しているため 高い熱伝導性 高放熱性) を有しています。 鏡面アルミという更に反射率の高い材料の使用や、 曲げ加工等の特殊加工も行っています。
[金属基板の用途]
ハイブリットIC 車載電装・LED・ 高密度実装パッケージ
当社が提供するメタル基板の特長
メタルベース基板
- メタルベース基板は、メタル板上に絶縁層を積層し、その上に回路を形成しています。
- ベースとなるメタルは、アルミニウム、銅よりお選びいただけます。
※メタルコア基板は銅のみと致します。 - 絶縁層の熱伝導率(w/(m・k))は、1.8、3.0、6.5、10以上(加工実績あり)です。
- 熱伝導率は数値が大きいほど素早く熱を伝達し、絶縁層が薄いほど熱抵抗が小さくなります。
- 熱抵抗が低いほど製品の放熱特性がよいと考えられています。
- 絶縁層が薄すぎると耐圧が低下するため、バランスが必要です。
- 高耐熱タイプもあります。(Tg300℃)
ベース金属 | 板厚(t) | 絶縁層厚(μm) | 銅箔厚(μm) | 特長 |
アルミニウム (AL5052、AL6063) |
0.2、0.5、1.0、1.5、2.0、3.0、5.0 | 80、120、150 | 35、70、105、140、200、300、400~2000 | 放熱性が優れており、FR-4の4倍以上 比重が2.7と、ガラスエポキシ樹脂の比重2.0に近い |
銅 (C1100、C1020) |
0.2、0.3、0.5、1.0、2.0、3.0 | アルミより約1.7倍放熱性が優れている | ||
鉄 (Fe) |
0.5 | ご相談ください | ご相談ください | 低熱膨張対策に有効 シールド(EMI制御)効果も向上 セラミックパッケージ等の半田クラック対策に最適 用途:LED照明、モーター制御など |
メタルコア基板
- メタルコア基板は、基板内部にメタル板を挟み込んでおり、基板全体に熱が逃げるような構造をしています。
- コアとなるメタルはアルミニウム、銅よりお選びいただけます。
- ベースメタルを露出するような構造にすることで、ヒートシンクや筺体へ接触し放熱させることができます。
- コアに銅を用いるとスルーホールが設けられるため、両面配線や多層配線の構造ができ、設計範囲を広げられます。
少量から量産まで
- 試作から量産まで一貫して対応しており、ULも一部取得しています。
- 外形加工はルーター、金型などで臨機応変に対応可能です。
- 光学検査も蛍光灯からLEDへの切り替えが進んでいます。
- カスタムで輝度の高いLEDモジュールを少量だけ作成してみたい場合、当社にご用命ください。
- ダイボンド、ワイヤーボンド、封止などのご相談もお受けしております。
- 耐圧試験にも対応していますので、品質の安定した製品をお届けすることが可能です。
量産実績 | 光学顕微鏡 美術館用照明 車載用LED UV-LED用照射機(印刷用輪転機、樹脂硬化用、殺菌用) 電源インバーター回路(SIC搭載) |
材料の豊富なバリエーション
- 試作から量産まで一貫して対応しており、ULも一部取得しています。
- 外形加工はルーター、金型などで臨機応変に対応可能です。
- 光学検査も蛍光灯からLEDへの切り替えが進んでいます。
- カスタムで輝度の高いLEDモジュールを少量だけ作成してみたい場合、当社にご用命ください。
- ダイボンド、ワイヤーボンド、封止などのご相談もお受けしております。
- 耐圧試験にも対応していますので、品質の安定した製品をお届けすることが可能です。
- 緊急で材料が欲しい
- 材料変更による比較をしてコストダウンにつなげたい
- 過大な熱対策が必要で高ワットを放熱できる製品が欲しい
メタル基板はこんな局面に使用可能
- セラミック基板は衝撃耐性・構造的に課題があるため代替として。
- 高輝度LEDやパワーデバイスの定格電流をフルに活用したい。
- 放熱デバイスの寿命を延ばすために。
- EMI対策に。
- IGBT、GAN、SICの熱対策、信頼性対策に。
- 小型化・少スペース化によりコスト削減につなげたい。
- マイクロストリップライン構造に。