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電子機器の高性能化や薄型化、高集積化が進んでいく中でそれに伴って放熱部材の需要が高まっています。
その中でも、熱伝導率が高く電気を通さない絶縁性の高さから、窒化アルミニウムが注目を集めています。
窒化アルミニウム基板とはどういったものなのか、用途や将来性について解説します。
窒化アルミニウム基板は窒化アルミニウムによって作られている基板であり、以下のような特徴を持っています。
・アルミナと比較して7倍近い熱伝導性を有する
・高い絶縁性を持ち誘電率が小さい
・アルミナ以上の機械的強度を誇る
・溶融金属に対する高い耐食性を持つ
・不純物の含有量が少なく高純度である
これらの優れた特性を活かして、半導体製造装置などに採用され始めています。
一方で、窒化アルミニウムは加工の際に出てしまう削りくずが水と加水分解反応を引き起こし、大量のアンモニアガスが発生してしまいます。
ガスの発生だけでなく、熱が発生することにより研磨材が加工機内に固着してしまうことで、設備の劣化が激しく低コスト化が困難とされています。
窒化アルミニウム基板は、以下の4段階の手順で製造することができます。
・窒化アルミニウム粉末に焼結助剤とバインダ、可塑剤および分散剤を加えて混練する
・それらでグリーンシートを作り積層させる
・非酸化雰囲気中で脱脂して、窒化アルミニウム成形体を作る
・窒化硼素基板で挟み込み、グラファイトの密閉容器の中で焼成する
窒化アルミニウム基板は現在、高出力のレーザー素子向けの放熱部材やカメラのフラッシュ部分、高出力LEDをはじめ、通信モジュール部品にも使用されています。
また、将来的には照明やエレクトロニクス、再生可能エネルギーなど多様な分野においても活躍が期待されています。
窒化アルミニウム基板の世界全体の市場規模は2021年度時点で約7,000万ドルでした。
また、2022年から2028年までの間では年平均成長率10%で推移していくと予測されているように、窒化アルミニウム基板の市場は成長市場にあるといえるでしょう。
窒化アルミニウム基板の市場が成長していく背景には、次世代通信規格の出現や電気自動車の需要増加などがその一因となっています。
次世代通信規格を搭載した各種端末や電気自動車を製造するためには、高機能な半導体や電子部品が必要となり、それに伴って放熱性の高い窒化アルミニウム基板の需要が高まると予想されています。
しかし、窒化アルミニウム基板は加工が難しく、大量生産による低コスト化がまだ実現していないため、放熱用部材の中でのシェアはまだ僅かとなっています。
今後、新たな製造技術が開発されていけば、窒化アルミニウム基板を低コストで大量生産できるようになり、多くの電子製品の発展を支えていくことでしょう。
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